週末の午後、貴弘は久しぶりに参加した陶芸教室で、ひときわ目を引く女性を見つけた。
ショートボブに柔らかそうな髪が耳元で揺れ、白いシャツから覗く鎖骨が色っぽい。
ふっくらとした体型ながらも締まるところは締まっていて、全体的に上品な雰囲気を漂わせている。
彼女は「夏美」と名乗り、俺の向かいの席に座ると、柔らかな声で挨拶をしてきた。
「こんにちは、初めてお見かけしますね。最近始められたんですか?」
近くで見ると、淡い口紅が塗られた唇がぷっくりと魅惑的で、俺は思わず視線を泳がせた。
「あ、えっと、そうですね。少し前からですけど、今日は久しぶりに来たんです」
会話を重ねるうちに、彼女は自分が趣味で通い始めたことや、家ではなかなか集中できないことを笑いながら話してくれた。
「うちの子供たちが手を離れたので、少し自由な時間ができたんです。でも、なかなか思い通りにはいかなくて……」
彼女の手元を見れば、粘土を丁寧にこねているが、その指先に少し力が入りすぎている。
「ここ、もっと軽く押すと綺麗に形が作れますよ」
俺が軽くアドバイスすると、彼女は目を丸くしてこちらを見つめた。
「あら、詳しいんですね。頼りになるわ」
その言葉に、俺はなぜか胸が熱くなった。
教室が終わる頃には、自然と二人で片付けを手伝い、少しだけプライベートな話を交わしていた。
夏美は笑顔の中にどこか寂しげな表情を覗かせ、俺は彼女の言葉に引き込まれていった。
「こういう静かな時間って大切ですよね。つい夢中になっちゃうけど……家に帰ると現実に引き戻されちゃう」
その後、教室を出たところで、夏美がぽつりと呟いた。
「今日は少しだけ寄り道したい気分です……でも一人だと味気なくて」
その言葉を聞いて、俺の心は一瞬だけ早鐘を打った。
「もし良ければ、カフェで話しませんか?」
俺の提案に、夏美は少し迷った様子だったが、すぐに微笑んで頷いた。
「じゃあ、少しだけお付き合いしてくださいね」
その笑顔は、どこか大人の余裕と甘さを含んでいて、俺はすでに彼女に惹かれつつあった。
カフェの入り口をくぐり、俺たちは奥まった場所にある個室スペースを選んだ。
周囲の視線を気にする必要のない空間に入ると、夏美はふっと肩の力を抜いたようだった。
「ここ、落ち着いていて素敵ですね。こんな場所があるなんて知らなかったわ」
彼女の言葉に俺は軽く笑いながら答えた。
「そうなんですよ。静かで人目も気にならないし、気に入ってもらえたならよかったです」
席に座ると、俺たちはゆっくりとしたペースで会話を再開した。
夏美は、家でのことや家族の話をしつつも、どこか心にぽっかりと穴が空いているようなニュアンスを含ませる。
「最近は、家族みんな忙しくて、誰かとゆっくり話す時間も少なくて……。なんだか自分だけ取り残されてるみたいな気がするんです」
彼女の言葉に俺は頷きながら、自然と励ますような口調で返した。
「でも、こうやって話せる時間が持ててよかったですよ。夏美さんのこと、もっと知りたいなって思いますし」
貴弘の言葉に、夏美は一瞬だけ驚いたような顔をしたが、すぐに柔らかい笑みを浮かべた。
「そう言ってもらえると嬉しいです。でも、私なんか話しても面白くないですよ」
「そんなことないです。夏美さんと話してると、なんだか落ち着くというか、楽しいです」
その言葉に彼女の頬が少しだけ赤く染まった気がした。
会話が弾むにつれ、俺たちの距離は少しずつ近づいていった。
彼女がコーヒーカップを置くたびに、ふくよかな指先がカップに触れる様子や、無防備に笑うその表情に心を奪われていく。
やがて時間が経ち、店を出るころには、俺たちはすっかり打ち解けた雰囲気になっていた。
夜風が心地よく肌を撫でる中、夏美がポツリと呟く。
「こんなに話したの、久しぶりです……。もっと一緒にいたいけど、遅くなっちゃいますね」
その言葉に、俺は迷いを振り払うように提案した。
「もしよかったら、うちに寄っていきませんか?すぐ近くだし、もっと話したいです」
夏美は一瞬ためらったように目を伏せたが、次の瞬間、小さく微笑んで頷いた。
「じゃあ……少しだけお邪魔してもいいですか?」
俺は内心の興奮を隠しながら彼女を自宅へ案内した。
自宅のドアを開けると、夏美はきょろきょろと部屋を見回し、少し恥ずかしそうに言った。
「綺麗に片付いてますね!」
「一応、お客さんが来る可能性を考えて……って、今日は全然予定してなかったですけどね」
ソファに腰掛けた彼女は、リラックスした様子で部屋の雰囲気を楽しんでいるようだった。
「いいお部屋ですね。なんだか居心地が良くて、うっかり長居しちゃいそう」
「ゆっくりしていってください。せっかくだから、もっと話したいですし」
貴弘が飲み物を準備して戻ると、夏美はふっと笑いながら見上げた。
俺は自分の胸が高鳴るのを感じていた。
それからしばらくは、他愛もない話を続けていた。
時間が経つにつれ、二人を取り巻く空気が少しずつ変化していくのを感じた。
夏美の顔には、いつの間にか微笑みではなく切なげな表情が浮かんでいた。
「ねえ……貴弘さんは私といて楽しい?」
彼女の突然の問いかけに戸惑いながらも、俺は正直に答えた。
「もちろんですよ」
貴弘の答えに彼女は少し安心したように微笑むと、ゆっくりと立ち上がった。
そして、貴弘に近づくとその顔を静かに近づけてきた。
唇が触れ合う瞬間、夏美の甘い吐息が首筋をかすめた。
「じゃあ……もっと一緒にいていいよね」
その言葉が耳に届くと同時に、俺は彼女を抱き寄せた。
夏美の甘い囁きと柔らかな唇の感触に、俺の理性は一瞬で吹き飛んだ。
彼女の背中に手を回し、その身体を強く抱きしめた。
彼女の体温と甘い香りが俺の心を満たしていく。
「夏美さん……」
貴弘は無意識のうちに名前を呼んでいた。
彼女は驚いた顔をして見つめた。
「フフフッ、なんだか恥ずかしいですね!でも嬉しい」
そう言って彼女はまた唇を重ねてきた。
今度はさっきよりも長く、濃厚なキスだった。
「ねぇ、私の名前、呼び捨てにしてみて?」
彼女が耳元で囁く声に、頭がくらくらするような感覚を覚える。
ごくりと唾を飲み込むと、意を決して口を開いた。
「夏美……」
貴弘が名前を呼んだ瞬間、彼女の瞳に妖しい光が宿ったような気がした。
彼女は満足そうに微笑むと、貴弘の首に手を回しながら言った。
「うん……いいよ。もっと呼んで……」
再び唇が重なり合い、今度は彼女自身から積極的に舌を絡めてくる。
その情熱的な行為に応えながら、お互いの欲望が高まっていくのを感じた。
「夏美……好きだ」
貴弘の言葉に彼女は一瞬驚いたような表情を見せたが、すぐに妖艶な笑みに変わった。
そして耳元で囁いた。
「私も……好きよ」
その言葉を聞いた瞬間、俺は理性を完全に失った。
彼女を強く抱きしめ、そのままソファに押し倒した。
彼女の甘い囁きと柔らかな唇の感触に溺れていく。
「もっと……して……」
彼女の求めに応じるように、何度も口づけを繰り返した。
やがて、彼女は潤んだ瞳で言った。
「ねえ……エッチなことしたくなっちゃった。」
その言葉にごくりと息を飲み、服を1枚ずつ脱がしていく。
夏美のむっちりした豊満な身体が俺を誘ってくる。
彼女は恥ずかしそうに微笑む。
手に収まりきらないほどの大きな胸に触れると、彼女は小さく声を上げる。
その反応を楽しむようにゆっくりと揉んでいく。
次第に彼女の呼吸が荒くなっていく。
「あぁん……気持ちいい……」
夏美の口から漏れる甘い吐息に興奮が高まっていく。
貴弘は乳首に吸い付き、もう片方の胸を揉みしだいた。
そのたびに彼女が身を捩らせる姿がとても淫靡だった。
やがて、彼女は我慢できないといった様子で言った。
「ねぇ……下も触って欲しいな……」
彼女の言葉に、俺の欲望はさらに膨らんでいった。
ゆっくりと手を下へと這わせていくと、そこはすでに洪水のように愛液が溢れていた。
夏美の表情を伺うと、切なげな瞳でこちらを見つめている。
俺はその期待に応えるように彼女の中へと指を入れた。
その瞬間、彼女は背中を仰け反らせた。
「あぁん……気持ちいい……」
指を出し入れするたびに、彼女の声がどんどん大きくなっていく。
彼女の反応を見ながら、さらに強く刺激を与えていく。
「あ………イク……ッ」
彼女が身体を震わせると大量の愛液が溢れ出し、貴弘の手を伝って流れ落ちるほどだった。
「はぁ……はぁ……」
夏美は荒い息を吐きながらぐったりとしている様子だったが、その瞳はまだ欲望に燃えていた。
「ねぇ……今度は貴弘さんが気持ちよくなる番だよ」
そう言うと、彼女は俺を押し倒してその上に跨ってきた。
彼女は妖艶な笑みを浮かべながら、俺のものを握ってきた。
それだけでも快感が走り、思わず声が出てしまうほどだった。
夏美はそのまま腰を下ろしていく。
彼女の中は熱くて柔らかくて、入れただけでも果ててしまいそうだった。
「あ……入ってる……」
ゆっくりと奥まで入れ終わると、今度は前後に動き始めた。
その動きに合わせて豊満な胸が大きく揺れ動くのが見える。
「あぁん……気持ちいいよぉ」
夏美は快楽に溺れた表情を浮かべながら激しく腰を振る。
その動きに合わせて、俺も下から突き上げるように動かすと、夏美はさらに大きな声で喘いだ。
「あん……すごいぃ……」
結合部からはぐちゅぐちゅという水音が聞こえてきていて、それがさらに興奮を高めた。
やがて限界が近づいてきた時、突然彼女が動きを止めて言った。
「ねぇ……一緒にイこうよ」
そう言うと彼女は俺に覆い被さってキスをしてきた。
舌を絡ませ合いながら唾液を交換し合う濃厚なディープキスだ。
その間も彼女の動きが止まることはなく、むしろ激しさを増していった。
(もっと気持ちよくしてあげたい)
俺は夏美の腰をガッシリつかみ、下から激しく、そして荒々しく突き上げると夏美は体を仰け反りながら感じているようだった。
「あぁっ……イクッ!」
夏美が絶頂を迎えると同時に俺も果てた。
どくんどくんと脈打つ度に精液が流れ込んでいく感覚が伝わってきた。
長い射精が終わると、俺はゆっくりと引き抜いた。
すると、夏美は疲れ切った様子で俺の隣に寝転んだ。
その顔には満足げな笑みが浮かんでいた。
二人の間に漂っていた熱がようやく収まり、静かな部屋に夏美の微かな吐息だけが響く。
貴弘は隣に横たわる彼女を見つめながら、胸の中で湧き上がる感情を整理しきれずにいた。
「……なんか、不思議ですね」
天井を見上げながら、夏美がぽつりと言葉を漏らす。
「不思議って?」
貴弘が問い返すと、彼女は微笑みながら彼の方を向いた。
「こんなに誰かと近くなるの、久しぶりだから……なのに、全然嫌じゃなかった」
その言葉に、貴弘は少し驚きながらも、安心するように笑みを返す。
「それは俺も同じですよ。……こんな俺でいいのかなって思ったけど、夏美さんが受け入れてくれて嬉しかった」
夏美はその言葉に何かを言おうとして口を開きかけたが、結局そのまま目を伏せた。
代わりに、そっと貴弘の腕に自分の手を絡めた。
「貴弘さんって、こうやって誰かを抱きしめるの、慣れてるんですか?」
少し茶化すような口調でそう言う夏美に、貴弘は慌てて首を横に振る。
「い、いや、全然!むしろ慣れてないですよ!」
その反応が面白かったのか、夏美はくすくすと笑い出す。
「ふふっ、そうなんだ。でも、なんだろう……不器用なところが、逆に安心しちゃうのかも」
その言葉に貴弘は恥ずかしくなりながらも、夏美の髪をそっと撫でた。
「夏美さん、俺でよければ……これからも、少しずつでいいから、もっと話してください。辛いこととか、楽しいこととか、全部」
夏美は貴弘の言葉に一瞬驚いたようだったが、やがて優しく微笑むと、彼の胸に顔を埋めるように寄り添った。
「……ありがと。でも、こんなこと旦那には絶対言えないよね」
その一言に、貴弘の胸の奥にわずかな罪悪感が広がる。
けれど、その感情さえも夏美を抱きしめる温もりの中でかき消されていくようだった。
「それでもいい。俺は、夏美さんが幸せならそれでいい」
貴弘の低く優しい声に、夏美は静かに目を閉じた。
静寂の中、二人はただ寄り添い合い、その温もりに包まれるまま夜を過ごした──。
おわり
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