【あらすじ】
魔法学校の落ちこぼれ・ソウタが暴発させた感情魔法。
それは「心の奥底に秘めた感情」を無理やり引き出す禁忌の魔法だった。
影響を受けたのは、クールで完璧主義な優等生・アイリス。
彼女が抱える彼への思いが暴かれる中、ソウタは魔法の責任を取り、彼女を救うと誓う。
だが、魔法の代償には予想外の代償が伴っていて……!
魔法学校の講堂では「感情魔法」の授業が進行中。
ペアになったソウタとアイリスが向き合うが、ソウタは緊張で手元が狂い、魔法陣に誤った符号を刻んでしまう。
ソウタが魔法陣を描き直していたとき、冷たい声が響いた。
「遅いわよ!ホントいつもとろいんだから!」
振り返ると、アイリスが腕を組んでこちらを睨んでいた。
その姿はいつも通り完璧で、冷たい視線には容赦がない。
「あ、ご、ごめん!すぐ終わるから!」
「本当にあなたで大丈夫なのかしら…?」
不安げなアイリスの視線を背中に感じつつ、ソウタは焦りながら魔法陣を完成させた。
そして、ぎこちなく呪文を唱える。
「ええと、エモティオ・アンリーシュ!」
次の瞬間、教室が甘い香りに包まれた。
いや、それだけじゃない。
どこからともなくピンク色の光が漏れ、周囲の生徒たちがざわざわし始める。
「あれ、これ…ちょっと違う?」
ソウタが呟いた瞬間、隣の男子が隣席の女子にしがみついてこう叫んだ。
「君が好きだー!」
「えっ!?」
「ちょっと何してるの!」
教室は一気に大混乱。
抱き合う生徒、突然泣き出す生徒、妙に踊り出す生徒まで現れる。
「ちょっと、ソウタ!何したのよ!」
アイリスが詰め寄るが、その表情が妙に赤い。
しかも、さっきまでの冷たい雰囲気とは違い、どこかしどろもどろしている。
「いや、僕だってこんなつもりじゃ…え、アイリスも大丈夫?」
「だ、大丈夫なわけないでしょ!……なんか、変な気分になってきた。」
そう言うと、アイリスは突然ソウタの胸ぐらを掴み、真っ赤な顔で睨みつけた。
「責任、取りなさいよね!」
授業後、二人は魔法の原因を探るため図書館へと向かった。
静まり返った図書館の奥で、アイリスは分厚い魔法書を取り出す。
「ここに載ってるかも。『エモティオ・アンリーシュ』……感情解放の魔法ね。『隠された感情を暴き出し、人の本音を表に出す』、ですって。」
アイリスはページをめくりながら続ける。
「そして解除するには…え、泉に浸る?しかも儀式付き?」
ソウタは怪訝な顔で訊く。
「儀式って何するんだろう?」
「……それを私に聞かないで。というか、あなたのせいなんだから責任持ちなさいよ!」
そう言ったアイリスの手が、魔法書をめくる勢いで滑り、ソウタの胸に直撃する。
思わずソウタはバランスを崩し、後ろに倒れた。
「痛っ!って、あああ!」
倒れたソウタの上に、バランスを崩したアイリスが覆いかぶさるように倒れ込む。
「きゃっ!……って、なんで私がこんな目に!」
アイリスは必死に起き上がろうとするが、床で滑りかける。
ソウタは慌てて彼女の腰を支えたが、その瞬間、目の前の彼女の顔がさらに真っ赤になった。
「……っ!」
アイリスは一瞬何かを言いかけたが、ぐっと口をつぐむ。
二人の顔が至近距離で固まる中、図書館のドアが開く音がした。
「あんたたち、そこで何してんの?」
クロエ先輩が呆れた顔で立っていた。
二人はクロエに冷やかされながらも、地下にある「感情の泉」を目指して学校を後にする。
狭い通路を進む中、ソウタは背後のアイリスを振り返る。
「大丈夫?暗いし、足元危ないけど。」
「……誰が心配される筋合いがあるって言うのよ。でも、ありがとう。」
アイリスがそう呟くと、ソウタは照れたように笑った。
二人の間に漂う微妙な空気。
それを壊したのは、突然鳴り響いたソウタのお腹の音だった。
「ぷっ…!」
アイリスが吹き出すと、ソウタは慌てて言い訳する。
「いや、緊張するとお腹が減るんだよ!仕方ないだろ!」
「あはは…本当にあなたって、抜けてるわね。」
珍しくアイリスが笑顔を見せると、ソウタはその笑顔にドキッとした。
次の部屋で儀式に必要な「解放の台座」を見つけた二人。
台座に触れると、部屋に漂う甘い空気がさらに濃密になる。
「これ…本当に大丈夫なのかな?」
ソウタが不安げに呟くと、アイリスがそっと彼の手を取る。
「……大丈夫よ。二人でやれば、きっと。」
台座に手を置いた二人。
薄暗い空間に、泉から青白い光がふわりと立ち上る。
アイリスが静かに口を開く。
「儀式の呪文は…『ルクス・コルディス』。感情のバランスを整えるための魔法みたい。」
「へえ、なんかカッコいい響きだな。」
ソウタは感心したように頷くが、アイリスはすかさず念を押した。
「ただし、一言でも間違えたら…泉の魔力が暴走するらしいわよ。」
「マジか!?プレッシャーじゃん!」
アイリスがソウタをじっと見つめる。
「だから、ちゃんと私の後に繰り返してね。絶対に、間違えないで。」
二人は台座に手を置き、泉の光がますます強まる中、アイリスが呪文を唱え始めた。
「ルクス・コルディス…」
ソウタも慎重に繰り返す。
「ルクス・コルディス…」
「いいわ、その調子。」
続けて、アイリスが次の句を唱えた。
「クアム・ウニオネム・アマリス…」
「クアム…ウニオネム…アナリス?」
一瞬で泉の光が暗転。
代わりに、地面がぐらりと揺れ、ピンク色の煙が立ち上る。
「ちょ、ちょっと!『アマリス』よ!なんで『アナリス』って言ったのよ!」
「ご、ごめん!緊張して舌が滑ったんだ!」
「滑らせる場所がおかしいでしょ!」
ピンクの煙が泉全体を覆うと、部屋全体が突如として奇妙な感情に満たされた。
暴走する感情とおかしな現象
煙に包まれた二人に、泉の魔力が影響を与え始める。
ソウタは急に笑い出し、止まらなくなった。
「アイリス!なんか面白い!なんでかわかんないけど、君の顔がめっちゃツボだ!」
「……は?」
アイリスの眉がぴくりと動く。
しかし次の瞬間、彼女の態度も変わった。
急に目をキラキラさせてソウタに詰め寄る。
「ねえ、ソウタ!なんでこんなに私のこと可愛いって思うのかしら!?」
「ええっ!?そんなこと言ってないけど!?ていうか僕もなんかおかしい!」
泉の暴走した魔力が、二人の感情を増幅させ、制御不能にする。
アイリスは頬を真っ赤にしながら、自分でも止められない感情に振り回される。
「だ、だって…あんたがすぐそばにいるだけで、こんなにドキドキするの…どうすればいいのよ!」
「いや、僕に聞かれても!ていうか、これ本当に魔法のせい!?」
二人は台座を挟んで向かい合いながら、泉の暴走を止める方法を模索するが、二人の頭上に突然「泉の精霊」と思しき奇妙な生き物が現れた。
「ふふん、よくぞここまで来たのぉ。」
ピンクの光の中から現れたのは、小柄な老人の姿をした精霊だった。
「お前たち、感情が暴走しておるようじゃな!儀式をやり直したいなら、もう一度呪文を正確に唱えるんじゃ!」
「え、えっと…ごめんなさい!私たち、頑張りますから!」
アイリスが恐縮しながら答える一方で、ソウタは冷や汗を流しつつ聞き返す。
「え、でも僕、次も間違えたらどうなるんですか?」
精霊はにやりと笑い、指を振った。
「そりゃあもちろん、もっと面白いことになるぞい!」
「面白いってどういう意味だよ!?教えてくれよ!」
「まあ、試してみればわかるじゃろ!」
精霊の言葉に青ざめるソウタと、呆れるアイリス。
しかし時間はない。二人は再び台座に手を置き、儀式をやり直すことに。
再挑戦を前に、ソウタが深呼吸して呟く。
「よし、今度こそちゃんとやる…ちゃんとやるぞ…!」
「最初からやりなさいよ…もう。」
アイリスが呪文を唱え始める。
「ルクス・コルディス…」
「ルクス・コルディス…」
続けて次の句。
「クアム・ウニオネム・アマリス…」
「クアム・ウニオネム・アナリス…あっ、違ったーーー!!!」
部屋全体が再び爆発音を立て、今度は二人とも宙に放り出された。
アイリスは怒り心頭で叫ぶ。
「だから何で間違えるのよ!!!」
「ごめんって!でもやっぱ緊張するんだよーー!」
宙に浮いた二人が、再び泉の光に包まれ、今度はまた妙に濃密な空気が立ち上る。
アイリスは困惑の表情でソウタを見る。
「え……またさっきの……」
「えええ!?なんで!?」
焦る二人だが、泉の魔法が暴走しすぎて制御不能に。
二人はそのまま二度目の儀式に突入してしまう。
泉から立ち上る甘い匂いと煙に包まれて、ソウタは思わず叫んだ。
「ダメだ!僕もう耐えられない!」
その言葉を聞いた瞬間、アイリスの表情が変わった。
「……それってどういうこと?」
次第にソウタの下半身が見たこともないサイズまで大きくふくれあがる。
それを見たアイリスは、顔を赤らめて、目を丸くする。
「……な、なにこれ?というかデカすぎでしょ!これも魔法のせいなの?」
ソウタの下半身は自身の顔に届きそうなほど大きくなり、硬く、ドクンドクンと脈打っている。
先っぽからは透明な液体が滲み出ており、腰をヒクヒクとさせていた。
すると、謎の精霊が再び姿を現した。
「ほっほっほ!お主らは実に面白いのぉ!このまま放っておけば大変なことになるぞい!」
高笑いと共に消えてゆく精霊を前に、アイリスの身体にも変化が起こり始める。
「な、なにこれ……身体が熱い……!」
彼女の制服が勝手にはじけ飛び、その下から白い素肌が現れる。
そしてアイリスの身体が少しずつ成長していく。
次第にサイズが合わなくなり服が破れ始めた。
「やだっ……!私、なんで裸に?!」
彼女は慌てて胸を手で隠すが、それでも隠し切れないほど大きな胸がぷるんっと揺れる。
乳首の先からは出るはずのない白い液体――母乳が滴っていた。
「ちょ、ちょっと待って!何なのよこれ!?」
慌てるアイリスに、ソウタが恥ずかしそうに近づいてくる。
「ご、ごめん……僕もう……我慢できないんだ!」
そして、そのままアイリスを押し倒すように抱き着いた。
「きゃあっ!?」
大きな胸が押されて横に広がり、その中心にはピンク色の乳首がピンと立っている。
「ちょ、ちょっと!どこ触ってるのよ!!」
しかしソウタは構わず彼女の胸から出ている母乳に吸い付く。
大きくなったあそこを彼女の谷間にぶち込み、激しく腰を振り始めた。
「うっ!くっ……!ああんっ!!」
ソウタが母乳を吸い続けると、アイリスの身体にさらなる変化が起こる。
彼女の体温が徐々に熱くなり、目がとろんと蕩けていった。
「あ、あつい……たすけて……!」
ソウタは構わず腰を振りアイリスの母乳を飲み続けた。
先っぽをチロチロ舐めたり、時には強く吸い付いたりする。
「あ、ああ……ああっ!!」
アイリスは身体を弓なりに反らせ、大きな胸を揺らした。
ソウタのあそこが彼女の谷間に大量の白い液をぶちまける。
すると、アイリスの乳首からも大量の白い液体が噴き出した。
「きゃあっ!?あつい!何よこれぇ!」
そこら中が液体まみれでぐちゃぐちゃになっていた。
ソウタの顔は正気を失っておりまだ足りないというばかりにピクピクと動く。
「もう、いい加減にしてよ……!」
アイリスは涙目でソウタを睨みつけると、彼のあそこがさらに大きく膨れ上がった。
「えっ……まだ大きくなるの!?」
そして、そのままアイリスに覆いかぶさった。
「……って、ちょっと!何するのよ!」
抵抗するも虚しく、ソウタの力が信じられないほど強く、動けない。
すると、今度は彼女の下半身にも異変が起こった。
「な……なにこれ!?身体が勝手に……」
彼女は自分の意思に反して、足が勝手に動き始めてしまった。
「ちょ……ま、待って!ねえ、足動かないよ!」
アイリスは必死に抵抗しようと試みるも虚しく、彼女のあそこからは愛液が流れ出てくる。
ソウタは割れ目にあそこをこすりつけ、中へと少しずつ挿れ始めた
「い……いゃ……そんな大きいの入らない……!」
「アイリス……」
ソウタは耳元でそう囁き、そのまま一気に奥まで差し込んだ。
「きゃあぁぁぁああ!!」
アイリスは今まで感じたことのない快感に大きな声をあげ、彼女の胸からは母乳が噴き出した。
「あ……あぁ……」
あまりの快感に意識が飛びそうになるが、彼女の身体はソウタを離すまいと強く締め付けていた。
アイリスの母乳を一滴残らず飲み干す勢いでソウタは乳首にしゃぶりつき、容赦なく腰を打ち付け始めた。
「だめっ!動かないでぇ!」
しかし彼は聞く耳を持たず、激しく動かし、性欲を解消するための玩具のように彼女の膣へ突き上げた。
「あぁ!だめぇ!気持ちいいよぉおお!!」
アイリスもあまりの気持ちよさに頭の中はちんぽのことしか考えられなくなっていた。
股をだらしなく開き入るはずのないと思っていたソウタのを全て受け入れている。
「あぁっ!ダメぇええええ!!イッちゃう!!!」
大きく体を仰け反らせ、絶頂を迎えた。
アイリスの中がギュッと締め付け、その感覚にソウタの動きがさらに早くなる。
イッたばかりのアイリスにはその感覚は強すぎ、叫ぶことしかできず、ソウタの動きに合わせて潮をびしゃびしゃと吹き散らかしてた。
中でドクンドクンという感覚とともに、大量の精子が優花の子宮の中に注ぎ込まれる。
……が、ソウタの動きは止まらない。
「もっとぉ……もっとぉおおお!!!!」
アイリスは我を忘れて感じていた。
何度も何度も行為を重ねても、2人の性欲が止まることはなかった、、
――朝日が差し込む魔法学校の寮部屋。
ソウタはベッドの上で目を覚ました。
ぼんやりと天井を見つめながら、昨夜の出来事を思い返す。
「……えっと、あれは……夢じゃないよな?」
頭に残る断片的な記憶。
アイリスの熱い視線、近づいた二人の距離、そして……。
ソウタは顔を真っ赤にして頭を抱えた。
「や、やばい……僕、アイリスと……あれ、いや、あれってどういう状況だったんだ!?」
その時、ノックもなくドアが開き、乱暴に部屋に入ってきたのはアイリスだった。
「おはよう、ソウタ。」
「うわあああ!?アイリス!?なんでここに!?」
昨日までのどこか熱っぽい態度とは打って変わり、アイリスは冷静そのもの。
むしろ、いつものクールな表情に戻っていた。
「昨日のこと、覚えてる?」
「あ、あぁ……たぶん。でもなんか、頭がぼんやりしてて……」
「私もよ。気がついたら普通に戻ってたけど……体の妙な熱っぽさも引いたし、あの泉の魔法が原因だったみたいね。」
アイリスは一度目を伏せてため息をつき、静かに続けた。
「……ごめんなさい。私、あの時、かなり混乱してて。きっと、あれは魔法のせいよね。」
「そ、そうだよね!魔法のせいだ!ぜんぶ魔法のせいだから!」
ソウタは大きく頷きながら、内心ではホッと胸を撫で下ろしていた。
二人が昨夜の出来事を整理しようとしていると、突如として部屋の隅からピンク色の煙が立ち上がり、例の精霊が再び現れた。
「ふぉふぉふぉ!二人とも、昨夜は楽しそうじゃったな!」
「ちょ、ちょっと!?勝手に出てこないでよ!」
アイリスが精霊を睨みつけるが、精霊はまったく動じる気配がない。
「さて、教えてやろうかの。この魔法『エモティオ・アンリーシュ』の本当の効果を。」
「……え?まだ何かあるの?」
ソウタが不安げに訊くと、精霊は指を立てて説明を始めた。
「この魔法はの、隠れた感情を暴き出し、それが解放されると同時に肉体的にも感情的にも”開放”されるものなんじゃ。」
「な、なんだそれ!?」
「まあまあ、聞くんじゃ。この魔法の影響は24時間で消える運命にある。つまり、お主らが昨夜感じたあれこれ……全部一時的なもので、今はもう元通り、というわけじゃ。」
アイリスは深いため息をつきながら呟いた。
「……つまり、私たちは魔法に振り回されただけってことね。」
「その通り!」
精霊はニヤニヤしながら頷く。
「だが、お主らの本音が引き出されたのもまた事実じゃろう?感情が暴走しなければ、見えなかったものもあるのではないかのぉ?」
精霊が去った後、部屋には沈黙が訪れた。
ソウタは頬をかきながら呟く。
「結局、昨日の僕たちって……どうだったんだろうな。」
アイリスは少しだけ目を伏せた後、静かに言葉を口にした。
「……本音が暴かれるって、意外と悪くないのかもね。」
「え?」
アイリスは顔を赤くしながらソウタに背を向け、部屋を出て行こうとする。
その背中越しに、彼女の声が聞こえた。
「感謝してるわよ、あんたのおかげで。」
ソウタは驚きつつも、なぜか胸が少し温かくなるのを感じた。
「えっと、どういたしまして!」
ソウタはアイリスの去っていく背中を見送りながら、なんとなく心にモヤモヤしたものを抱えていた。
「……あれ、これって僕、意外とアイリスのこと……?」
その時、廊下を歩くアイリスが突然立ち止まり、くるりと振り返った。
「そうだ、ソウタ。」
「え、な、なに?」
アイリスはじっとソウタを見つめ、少し照れくさそうに言葉を続けた。
「……あんた、次はもう少しまともな魔法を使いなさいよね。でないと、また面倒ごとに巻き込まれるんだから。」
「う、うん……わかった。気をつけるよ!」
アイリスはそれで満足したのか、微笑みながら再び踵を返して歩き始める。
その後ろ姿を見ながら、ソウタはなんとなくホッと胸を撫で下ろした。
ところが、アイリスが廊下の曲がり角に消えようとしたその瞬間、彼女が振り返ってニヤリと笑った。
「そうそう、昨日のことだけど……」
「え、えっ?」
「もしまた変な魔法で私に何かしでかしたら、その時は本当に覚悟しなさい。魔法じゃなくて物理的に制裁してやるから。」
にじり寄るアイリスの笑みに、ソウタは背筋を冷やして思わず後ずさる。
「あ、あはは……大丈夫!もう変な魔法なんか使わないよ!」
アイリスが去った直後、ソウタの足元にまたしてもあのピンク色の煙がふわりと現れた。
「おやおや、ソウタよ。またお主の感情が高ぶっておるようじゃな!」
「またお前かよーっ!?精霊、いい加減にしてくれ!」
煙の中から例の精霊が現れ、腹を抱えて笑い出す。
「ふぉふぉふぉ!まあまあ、これからも面白いことを期待しておるぞ!じゃあの!」
あっという間に消えていく精霊を見送りながら、ソウタはげんなりした顔で呟く。
「……こんな生活、続けてたら絶対に寿命縮むって。」
その後、アイリスがちらっと戻ってきて、不機嫌そうに一言。
「何やってるのよ、早く授業に行くわよ!」
「あ、待ってって!今行くから!」
結局、振り回されっぱなしのソウタだったが、彼の顔にはどこか楽しそうな笑みが浮かんでいた。
こうして、二人の騒がしい日々はまだまだ続きそうだった——。
おわり
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